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適格請求書の登録番号を基幹システムで一元管理

適格請求書の登録番号を基幹システムで一元管理。自社と取引先の番号を一度だけ登録すれば、全請求書に自動で印字され、未設定は発行前に検知できます。

著者 Kikan System チーム公開 EN/JA

適格請求書制度は2023年10月に始まり、日本のほとんどの事業者はすでに二回の確定申告をこの制度の下で終えています。それでも現場の負担は消えません。今も社員は登録番号を請求書に打ち直し、表計算ソフトのあいだでコピーし、PDFのひな形に手で貼り付けています。打ち直す数字ひとつごとに、誤った番号で請求する、仕入税額控除を逃す、取引先の検査で弾かれる書類を送る、といったリスクが潜んでいます。

基幹システムは、こうした手作業の大部分を取り除きます。番号を正しいマスタに一度だけ保存し、本来の場所に印字すればよいからです。本稿では、現代のERPの中で登録番号がどこに保存され、自社と取引先ごとにどう設定し、システムがどこまで検証できてどこから先は人に任せているのかを具体的に示します。

問題の所在

適格請求書制度の下では、適格な請求書は発行者の登録番号を明確かつ機械読み取り可能な形で記載しなければなりません。買い手にとって、この番号は支払った消費税の仕入税額控除を受けるための鍵です。番号を間違える、誤ったひな形に印字する、あるいは一切記載しなければ、買い手の控除が危険に晒されます。

中小企業で繰り返し見られる失敗は三つの型に分かれます。第一に、番号は一箇所に保存されているのに、請求書を発行するたびに打ち直されるため、印字された値が唯一の正しさの源から離れていきます。第二に、自社の番号と各取引先の番号がバラバラの表計算ファイルに散らばっており、どのファイルが最新か誰にも分からなくなります。第三に、発行前の確認がなく、番号未設定の取引先がそのまま外に出て、月次決算の段階でようやく発見されます。

これらは会計上の問題ではありません。データ管理の問題であり、表計算の山ではなく、ERPのマスタデータ層で扱うべきものです。

現実のシナリオ

広島に拠点を置く、社員約35名の建築設計とコンサルティングの会社を考えてみてください。この会社は、西日本各地の自治体、デベロッパー、建設パートナーに対して数千万円規模の設計・助言案件を請け負っています。案件ごとに正式な請求書が発行され、そのすべてに両者の有効な適格請求書登録番号が記載されなければなりません。

基幹システムへの移行前、経理チームは取引先の番号を共有の表計算ファイルに、自社の番号をひな形のフッターにそれぞれ保管していました。毎月、担当者が表計算ファイルを開き、取引先を探し、番号を請求書PDFに打ち直していました。繁忙期には一週間で40通以上の請求書を発行していました。四半期に二、三回は誤った番号が取引先に届き、多くの場合、名前が似た二つの取引先が表計算上で隣り合っていたことが原因でした。一度発行された請求書を訂正するには、クレジットメモ、再発行、謝罪、そして時には取引先の仕入税額控除の遅れを伴いました。

複式簿記のERPに移行してからは、各取引先の登録番号を取引先マスタに一度だけ、自社の番号を会社設定に一度だけ保存するようになりました。今はすべての請求書が両方の番号を自動で印字します。請求前に、未設定の取引先を一覧で確認・集計できるため、番号の抜けは月次決算の段階ではなく事前に表面化します。かつて毎週半日近くを番号の打ち直しと確認に費やしていたチームは、今は数分で済ませます。誤番号の事故は事実上なくなりました。

何が変わるのか

現代の基幹システムは、ワークフローを四つの具体的な形で変えます。

登録番号は自由入力ではなくマスタデータになります。自社の番号は、法人名、法人番号、税務登録番号、標準の税務処理と並んで会社設定に置かれます。顧客であれ仕入先であれ、各取引先は自身のマスタに登録番号と法人番号を持ちます。番号は一度入力されれば、以後ずっと再利用されます。

番号は税務ルールが定める場所に印字されます。複式簿記のERPでは、すべての売上請求書が独自の仕訳を生成するため、請求書は手作業で保守する別のひな形ではなく、ファーストクラスの出力物です。自社の登録番号は会社設定から各請求書へ、毎回同じ位置に流れ込みます。

未設定の番号は早い段階で表面化します。取引先に請求する前に、登録番号がまだ紐づいていない取引先マスタを一覧で確認・集計できます。これは人為的な見落としに対する安全柵であって、発行時点での自動的なブロックではなく、番号そのものの検証でもありません。

数字は決算にきれいに繋がります。請求書は定義された締め期間に紐づくため、登録番号、請求金額、各行の消費税が、その期間の一つの確定した数字の上に並びます。月次決算はもはや番号探しの作業ではなくなります。

手順

ERPの中で適格請求書の登録番号を統制下に置くためのチェックリストに従ってください。

1. まず自社の番号を設定する

会社設定を開き、法人名、法人番号、税務登録番号を確認します。適格請求書登録番号を、登録番号の欄に入力します。これはシステムが発行するすべての請求書に印字される値ですから、他の何よりも先に正しくなければなりません。標準の税務設定、税額の丸め方式、事業年度末の月もあわせて確認してください。これらは各行の消費税がどう載るかを左右します。

2. きれいな取引先マスタを作る

すべての顧客と仕入先について、取引先マスタを開き、取引先の登録番号と法人番号を入力します。古い表計算ファイルではなく、原本書類から入力してください。表計算こそがズレの始まった場所だからです。支払条件、売掛金または買掛金の勘定科目、既定の営業担当者または購買担当者も同じマスタに保存します。一つの取引先、一つの記録、一揃いの番号です。

3. 公式名簿で取引先を自分で確認する

このステップは不可欠であり、あなた自身が担うべきものです。システムは入力された番号をそのまま保存しますが、税務署の公開台帳と照合するわけではありません。取引先の番号を仕入税額控除に頼る前に、国税庁の適格請求書事業者公開検索で取引先を調べ、番号と登録名、登録所在地が一致することを確認してください。この確認を新規取引先の導入プロセスの一部とし、登録状況は変わり得るため、妥当な頻度で再確認してください。

4. 請求書に番号を自動で印字させる

売上請求書を起こすときは、自社の番号を会社設定から、取引先の番号を取引先マスタからシステムに引かせてください。どちらも請求書の本文に打ち込まないでください。請求書が複数の税率を含む場合、たとえばサービスには標準の10パーセント、該当する場合は軽減8パーセントを適用する場合、各行が正しい税務設定を持つことを確認してください。複式簿記のエンジンが、売上仕訳と消費税仕訳をあなたに代わって記帳します。

5. 請求前に未設定の番号を確認する

期間の請求書を発行する前に、取引先マスタ全体を確認・集計し、まだ登録番号が紐づいていない取引先を把握してください。これにより、単純な見落とし、急いで作った新規取引先、完成しなかったままの古いマスタを捕捉できます。抜けは一枚の請求書に番号を打ち込むのではなく、マスタを完成させることで解消してください。

6. 締めの時点で期間を確定する

月末に、その期間の決算締めを実行します。請求書と支払書はその締めに紐づき、登録番号を含むその月の確定した数字を確定させます。万一、番号が誤っていた場合、クレジットメモと再発行は同じ統制された環境内で行われ、誰が何をいつ変更したかの完全な監査証跡が残ります。

7. 内部統制を可視化しておく

すべての記録変更が追跡され、役割ベースのアクセス権がマスタデータを編集できる者を管理するため、登録番号のワークフローは追加の道具なしにJ-SOX内部統制の中に収まります。パスワードレスのパスキー認証、二要素認証、オフィスネットワークへのログイン制限の選択肢が、そのマスタデータを安全に保ちます。

よくある質問

システムは国税庁の名簿と登録番号を照合しますか。

いいえ。システムは自社の登録番号を会社設定に、各取引先の登録番号を取引先マスタに保存し、自社の番号を請求書に印字します。税務署の公開台帳に対する即時の照合は行いません。各取引先は、導入の段階であなた自身が公式の適格請求書事業者名簿で確認してください。

取引先の登録番号がない場合はどうなりますか。

請求する前に、未設定の取引先を一覧で確認・集計できます。これは見落としに対する安全柵であり、発行時点での自動的なブロックではありません。抜けを解消するには一枚の請求書に番号を打ち込むのではなく、取引先マスタを完成させてください。

一枚の請求書で10パーセントと8パーセント両方の税率を扱えますか。

はい。各税率は独自の売上税勘定と仕入税勘定を持つ個別の設定項目であるため、複数税率の請求書は本来備わった機能です。各行が正しい税務設定を持つことを確認すれば、複式簿記のエンジンが正しい仕訳を記帳します。

クレジットメモにも登録番号は印字されますか。

はい。クレジットメモは標準の請求書と並ぶファーストクラスの請求書種別であるため、同じ自社の登録番号を印字し、同じ取引先マスタを参照し、取り消しを元の書類と整合させます。

ポイント

適格請求書の登録番号はマスタデータであり、マスタデータはERPのマスタに属します。自社の番号を会社設定に一度、各取引先の番号を取引先マスタに一度保存し、請求書には両方を自動で印字させ、請求前に未設定の番号を確認・集計してください。取引先の確認は国税庁の公開名簿で自分で行ってください。システムは番号を保存しますが、オンラインで検証するわけではないからです。このように進めれば、表計算を悩ませてきた誤番号の問題は、単に存在しなくなります。

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